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アパレル、雑貨を中心とした小売・メーカーで働くひとたちの話。…だったが、今やコンサルタントの雑記。

DBの「店舗への電話の仕方」

■ はじめに

メールや社内ポータル、LINEなど、最近では連絡手段が多様化していますが、まだまだ電話でのコミュニケーションは重要だと思います。文字情報だけではない、一方通行ではないやりとりでこそ伝わる事があると思います。店舗との連絡を頻繁に行うディストリビューターにとっての「電話」にフォーカスをあててみたいと思います。

■ お願い、は電話でしたい

ディストリビューターが店舗に電話をする場面というのは、ある程度限られていて「依頼・お願い」「ヒアリング」「確認」などに集約されるように思います。今まで様々な会社のディストリビューターから店舗への動きをみてきましたが、「指示・指示書」→【こうせよ】という指図的表現の連絡が多いように思います。どうしても店舗間移動作業や売価変更作業を店舗に行ってもらう立場のために(そこにはある程度強制力が必要。期限も設定する必要があるため)「指示」という言葉がメインになっていますが、例えばイレギュラーの「指示」の場合までも「店舗にやってもらって当たり前」になってしまうケースがあります。ほとんどの場合、指示はメールや書面、エクセルなどのデータベースで送る事になるため、一方的なものになりがちです。その際に指示に合わせて一本電話で、相手の状況を気遣う電話連絡が必要なように思います。

■ データのみで指示して、電話でクレームが入る。は最悪

ディストリビューターは店舗のコンディションを想定して指示を出すべき部署であると思います。作業量は適正か、期限設定は充分か。など、店舗の事を考慮し問題無く指示が着地するように行えるようにしたい所です。店舗側が病欠などでイレギュラーに作業が滞るケースは仕方がないにしても、全店に一斉に指示した結果、複数店舗から「作業が多くて出来ない(期限が短くて出来ない)」などと連絡が来るようでは、適切な作業指示とは言えないのではと思います。作業指示に自信が無いときには、標準的な店舗にヒアリングを事前にしておくべきです。

■ 世間話もたまには良い

電話の際に、相手の店舗の前日の売上(予算比)を把握して電話する事はディストリビューターとして必要な事であると思っています。ディストリビューターの成果は「店舗が売上を達成」してはじめて上がります。店舗が予算を達成している時に感謝やねぎらい、伝えたい所です。ディストリビューターの業務の中でも重要な「配分」業務がありますが、売れている店舗にはチャンスロス無く商品投入したいです。売上についての会話が広がる中で、時折売れる商品の伸びしろを感じられるような場面があります。そういった場合、売上アップのチャンスです。

■ 相手先店舗のエリアの天気まで把握すると…

私が現役のディストリビューターの時には、常にブラウザに全国の天気を開いていました。電話の際に、晴れなのか雨なのか、はたまた雪なのかを把握しながら、という事を心がけていました。「今日売上どうですか?」よりも「今日予報では雨ですけど、売上(客足)どうですか?」の方が、よりヒアリングにリアリティが生まれます。こういった事を繰り返すと、天気の影響を受けやすい店舗、受けにくい店舗を把握出来るようになります。店舗コンディションを把握出来ているディストリビューターは重宝されると思います。販売・エリアマネージャから頼られるようなディストリビューターでありたい所です。

■ 電話は最長5分で終わりたい

世間話は良いのですが、注意するべき事は「時間」です。コミュニケーションが深まって仲良くなった店舗とは、どうしても長話になりがちです。売上状況・売場状況、客足にはじまり、場合によっては仕事上の悩みなども出てくる事があります。その話は今話すべき内容なのかを考えて、時間意識を持って電話をしたいです。テクニック的な部分もありますが、何分から電話をはじめたかどうかを把握する所からはじめては、と思います。

■ 遠くの店長との最大のコミュニケーション方法は電話

昔に比べて、文字情報でやりとりする機会が増えているからこそ(昔は電話とFAXでした…)、会話という手段を使って、店舗との関係性を日々強化出来るように心がける事で、ディストリビューターの仕事が俄然進めやすくなります。普段店舗に往訪出来ない、遠い店舗の店長さんとの会話こそ、積極的に行うようにしてみてはいかがでしょうか。