75-85

アパレル、雑貨を中心とした小売・メーカーで働くひとたちの話。…だったが、今やコンサルタントの雑記。

第3回『84年生まれ バイヤーからのデザイナー』 その2

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前回の続き。

続いて話は、今までの経歴・キャリアについて。

「初めての仕事は雑貨のバイヤーと企画」
「そこから衣料の商品企画」
「転職後はまったく違ったテイストの企画&デザイナー」

これだけでも、『とにかく色々やっている』のだが、

そんなに簡単に
『職種と職務は同じでも、扱うものを切り替えられるのか?』
私の関心は移り始める。

雑貨から衣料への転身のタイミングは、
自分の思いと、会社の人事のタイミングがうまくかみ合ったとのこと。

これが、上司や先輩等の配慮&考慮が含まれているのかどうか、
本人もよくわからないようだが…。

ただ一つはっきりと言えることがある。
これは『彼女の挑戦』である。

一つのことを追求していくことで得られるものとして、
メリットは『安定感』
デメリット『マンネリ感』

があげられるのだろうと思う。

元々、彼女は専門学校時代に
実務的な授業を受けてきているとのことで、
デザイン画を描き、パターンを引いて、縫製する。
という「衣料品」を作る一連の作業を学んで来たとのこと。

そんな中、雑貨バイヤーとしてのスタートなのだから
『本当はずっと衣料をやりたくて、でも雑貨を我慢してやっている』
のだろうと思った。

上記のコメントは実際に、筆者からも投げかけている。

しかし彼女からは、この一言が。
「雑貨も楽しんでやっていたので、別に苦ではなかった」

単純に、やってみたら雑貨も楽しかった、という事ではないようだ。

続いて出た言葉で、私は妙に納得してしまった。

『ある空間を、自分の作ったもので演出することが楽しい』
少し言葉のニュアンスには記憶違いがあるかも知れないが、
おおよそこの様な感じだったと思う。

彼女にとっては、『物・商品をつくって終わり」ではなく
『自己表現の場を作り込む事までが、仕事』
のようだ。

商品企画の職務についている方の中には、
日々業務が多忙で、実際に店頭でどのように展開されているのか
お客様がどのように反応しているかをチェックしきれていない方も多いと思う。

筆者はデザイナーではなく「MDコンサルタント」なので、

どうしても現場を見るときに
「この場所のこの商品が、店頭でどれくらい売れるのか?」の視点

が強いのだが、

その視点とはやや違うベクトルで、店頭基軸を実行しているように感じた。

生まれた(生んだ)商品が、どのように表現されているのかについての、
こだわりを持つ事。これは多忙な中でも意識しなければならないと感じる。

また、MD職に就いている人間は、そのような思いで企画をしている人間もいる、
と頭の片隅にはおいて置かなければならない。

店頭で業務を行う店長や販売職の立場から見ると、
商品企画が売り場構成にまで細かく入り込む事には
経験のある方はわかると思うが、善し悪しがある。

『商品の面倒は最初から最後までみる』
売上規模が大きくなり、分業化が進んでいるブランドほど、
弱くなりがちな「店頭基軸」という考え方。
大きなブランドほど改めて意識していくべきことだと思う。

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