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アパレル、雑貨を中心とした小売・メーカーで働くひとたちの話。…だったが、今やコンサルタントの雑記。

ネットショップの狙いをあばいてみる

[実店舗・ECサイト比較]タグを付けてありますが、

Try and Error! Store!! の

(その2)にあたるエントリーです。

前回はお客様がどのようにして、店舗にたどり着くのかを考えてみました。


次は、かなり使い古された言葉だけれど「アイドマの法則」についても、

リアル店舗ECサイトで、何か違いがあるのかどうかを検討してみます。


やはり消費者が購入に至るまでを検討することは

僕個人、非常に重要だと考えているためです。


単にアイドマの法則だけで行くと、情報はネット上に山のように出てくるので、

自分なりの主観でどうなるのかを考えてみました。


まずアイドマの法則としては、

  1. Attention(注意)
  2. Interest(関心)
  3. Desire(欲求)
  4. Memory(記憶)
  5. Action(行動)
AIDMA - Wikipedia

ってのが基本系としてあるのだけれど、

(細かいことが知りたければwikiを参照してください)


最近ではAIDAっていうのも用いられているようです。

  1. Attention(顧客の注意を引く)
  2. Interest(顧客に商品を訴求し関心を引く)
  3. Desire(顧客に商品への欲求があり、それが満足をもたらすことを納得させる)
  4. Action(顧客に行動を起こさせる)
AIDMA - Wikipedia

なんとなく実際のファッション店舗の場合はこちらの方が近い気がします。


さらにさらに最近では、

ネットでの購買行動のプロセスモデルとしてAIDMAに対比されるものとして
日本の広告代理店の電通等によりAISAS(エーサス、アイサス)というモデルが提唱された。

  1. Attention(注意)
  2. Interest(関心)
  3. Search(検索)
  4. Action(行動、購入)
  5. Share(共有、商品評価をネット上で共有しあう)
AIDMA - Wikipedia

「AISAS」というモデルも提唱されているようですね。・・・。


ここまでは、参考程度に。



自分が衣料の売り場を経験していて、

衣料品の消費者心理に最も近いなぁと思うのがAIDAなので*1

AIDAを用いて、衣料を売る際の両者の違いを検証してみたいと思います。

以下、表にまとめてみました。

(表示が崩れる場合は画像をクリック)


* モデルイメージが無い場合がある

* ECサイト初来店時には個人情報入力が面倒



実店舗では「入り口で打ち出している商品」や

ECサイトでは「トップページで打ち出している商品」など


ともに「利益率の高い、売りたい商品」をどのようにしてアピールするのか、

また、お客様がどういう心理になるのかをまず予測し、

それに対してどういう取り組みができるのか、を考えてみたのが上記の表となります。


  • まとめ

ECサイトでは、実際に服を手に取ったり、着たり出来ない部分がデメリットです。

また、表では省略していますが無名のECサイトでの初購入の場合には、

信用・信頼できるサイトなのかを、検討する作業も入ってくると考えられます。

(実店舗だとそこまで疑わないでしょう。怪しい路面店でない限り)


無名のECサイトは、どのようにそこをクリアするのかが

非常に大きなポイントとなりそうです。


  • 雑感

しっかし、顧客心理っていう考え方も

その人が商品を購入するきっかけの部分なのか、

手に取ってからレジまでのプロセスなのか、とか場合によって

まったく内容が変わるからなぁ・・・。

どこまで消費者目線で物事を考えられるか、だとは思いますが。


  • おまけ

消費者が「価格以上の価値ある商品 *2」を見抜く必要が無い事が

今、ファストファッションが売れている理由なのでは、と思います。


実店舗の入り口やECサイトのトップページにある商品のほとんどは

「利益率の高い、売りたい商品」でしょうからね。

*1:正直アイドマは売り場では役に立った試しがない。知識としては持っていて良いけれど

*2:「利益率の低い、高付加価値商品」